憂鬱姫と俺様王子
胸の痛みⅠ ☆空斗☆
俺は重い足取りで学校に来た。
教室に入る前に、ふと、教室を窓から覗いてみた。
すぐに目に飛び込んできたのは親しげに話す、香山とひかるの姿。
なぜか昨日起きた、胸の痛みがまた襲ってきた。
苦しい。
教室に入ろうにも、入りきれない自分がいる。
また目をやると突然立ち上がり、どこかに行く二人の姿があった。
二人を追いかける勇気もなく、目で追いながら教室に俺は入っていった。
どうしたんだよ、俺。
どんなことにも強気な俺が、この頃、香山のことになるとおかしくなる。
< 17 / 35 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop