恋愛ラビリンス―愛しのヴァンパイア―
『取りまとめるって言ったって、何も仕事はないんだ。
ただ、名前を貸してるだけ。俺の名前があれば、それに逆らえる奴はいない。
ハーフでも、それだけ王家の血の力は大きいって事』
『そうなんだ……』
ヴァンパイアって言葉を出しても、いつの間にか紫貴はつらそうな顔をしなくなった。
それは、ヴァンパイアである自分の存在を否定しなくなったみたいで、見ていてあたしも嬉しい。
紫貴はいつでも自分の正体に負い目を感じてるみたいだったから。
あたしは気にしないのに、何度そう伝えても、信じてもらえなかった。
それでも諦めずに言葉と態度で伝え続けて……一年。
やっと思いが通じたみたいで、嬉しかった。