恋愛ラビリンス―愛しのヴァンパイア―


でも、それを止めたのは深山くんの行動だった。

バっと勢いよく腕を振り払った深山くんが、藍川を一睨みしてから背中を向ける。


「俺帰る。……菅谷達ももう用ねーんだろ? 藍川と関ってもロクな事ねーから帰った方がいいんじゃねー?」

「ちょっと! それ、どういう意味……っ」

「言葉どおりだし。大体、藍川って色々人間離れしてて気味悪いんだよ」

「ちょ……、」

「桃井。いい」


静かな声に止められて隣を見上げると、藍川が無表情のまま遠ざかっていく深山くん達を見ていた。

そして反対方向に踵を返すと、歩き始める。


「行くぞ」

「あ、うん」

「だから言ったろ。おまえは人がよすぎるって。

こんな風にいつもいざこざに巻き込まれてると、俺の身体がもたない」

「でも、あたしが勝手にやってるだけで藍川には関係な……あ、藍川、手怪我してる……」




< 47 / 343 >

この作品をシェア

pagetop