風紀委員長ミーシャの事件簿
それは、どれほどの確率で起こる偶然なのか。

天空に轟く雷鳴。

闇夜を照らす稲光。

次の瞬間!

「!!!!!!!!」

何と、雷雲より放たれた雷が、狙い済ましたように悪霊の頭上に降り注いだのだ!

何という奇跡なのか。

どんな科学や魔法を以ってしても及ばない、自然現象最高峰ともいえる破壊力を持つ雷を、悪霊はその一身に浴びてしまった。

如何に高位の霊体といえど、これを無傷でしのぐ術はない。

蒼白き閃光の中、呻き、悶え、絶叫する悪霊。

そして。

「狂え焔」

こここそがラインハルトさんの唯一のチャンスだった。

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