守ってあげたい

夜 家に帰らずに、ケイタ先輩のアパートへ行く。




どうだった?


心の中で 彼女とどんな話をしてきた?





笑ってくれるよね



ふっきれた顔で

『ミク ただいま』って言ってくれるよね?





真っ暗なアパートのドアを合いカギで開ける



シンと静まった暗い部屋


パチッと電気をつける






『ふっ…』



「うわあ! びっくりしたぁ…」


あたしが驚いたのは、電気もつけずにベッドに座っているケイタ先輩がいたから




「どうしたの?」


あたしはケイタ先輩の横に座って言った。




『ミク オレ 大学辞めるから一緒に福岡に来て…』



あたしを見つめるケイタ先輩。







福岡に…?






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