守ってあげたい



『あれ? ミクちゃん? 久しぶり』



駅から出て 家へ帰ろうとしたらすれ違う人が 足を止めていった。




あたしは視線を上げる

「遼さん?」


ビジネススーツを着た遼さんが立っていた。



『久しぶり 元気?』

笑顔で言う遼さんは大人の男の人って感じだ

「はい 元気ですよ 遼さんも元気そうですね」



『今 外回りの途中なんだけど 少し話せる?』



「はい」






あたしの家の近くの公園のベンチで遼さんと並んで座る



公園の砂場では、小さな子供たちが遊んでいる




しばらく黙って座っていたけど、遼さんは口を開いた。



『陸の事なんだけど…』







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