守ってあげたい
あたしに背を向け、あかりさん達を睨みつける海斗がいた。
『ミクに手ぇ出すなよ 悪いのはオレだろ?』
あかりさんがワアッと泣き出す。
『嫌だぁっ。 海斗と別れたくないっ』
海斗にしがみついて、泣きじゃくるあかりさん。
しばらく海斗はそのまま立っていた。
あかりさんにしがみつかれたまま…。
友達たちは、あたしを睨みつけて屋上から出て行った。
『ごめん…ミク。 今日はあかりを送って行くから…』
申し訳なさそうに振り向いて言う海斗。
突き放せないんだね…。
「うん 明日ね」
無理して笑って言った。
二人が屋上から出て行ったのを確認してから、あたしはしゃがみ込んだ。