俺様☆姫様★王子様 2 【完】

「姫華?」


もう一度名前を呼ばれて、蓮を見る。


「うっ……」


やっぱりダメ!!

なんか久しぶり過ぎて無理!!

綺麗すぎて直視出来ないあたしを、蓮が微かに笑った。


「なっ……によぅ…」


後半なんて消えそうな感じで。
いやはや、情けないよ。


熱を帯びた顔を伏し目がちにしていたら、蓮の唇が艶やかに動き出した。



「お前、なんで来たわけ?」


「………?」



えっと。


何で……だっけ?


首を捻ってみる。

それに合わせるように、蓮の首も同じ動きをして。
なんだか……笑ってる。


だからあたしも取り敢えず笑ってみたら、コツン、と軽い頭突きを食らわされてしまった。


「いっ、痛いっ!」


衝撃を受けたおでこと鼻の頭を、手で擦ってみる。


ホントにもうっ。


なにが言いたいんだ、蓮は。



< 235 / 438 >

この作品をシェア

pagetop