俺様☆姫様★王子様 2 【完】
ギロリと睨む。
…………。
眼力で打ち負かそうなんて、それはもう無理なわけで。
「あ?」
眉間に皺を寄せて、睨み返されたせいで、縮こまっちゃう始末。
挙げ句の果てには…。
「お前って、案外安いんだな」
安いってなんだろう?
どうゆう意味?
「誰とも知れない男のケツ、のこのこ付いてくんだ?」
へぇ、と。
う゛っ……イタイ。
それはそれは、凄く冷たい視線が突き刺さる。
そんなことないって言いたいのに、口が言うことを利かないの。
いつもなら絶対無いのに。
知らない人に、ましてや男の人に付いていくなんて事。
だけど、実際付いてきた。
蓮の弟だったけど。
そうだよ!蓮の弟だったから、エアポートで乗り込んだんだし。
そうじゃなかったら、何とかして逃げ出してた。
うん、そうだよ!