俺様☆姫様★王子様 2 【完】
って意気込んだのに。
「何がカインだ」
「…んんっ……」
更に冷たい視線が降ると、唇の動きを封じ込められてしまう。
「……ンっ……れっ……ん…」
喋ろうにも喋れない。
逃げようにも逃げられない。
舌は蓮の柔い舌に巻き込まれ、口内で追いかけられる。
腰はぴったりと密着させられてしまってる上に、後頭部を押さえつけられていて、身動きすることを許されない。
こんな状況イヤだと思う意に反して、体は素直なんだ。
段々上気していくの。
頭の中で渦巻いてた言葉も忘れてしまうくらいに。
初めは開けていた目も、視界が揺れはじめるんだ。
あぁ……。
蓮はきっと、カインにあたしが付いて来たのがイヤなんだね?
”カイン”というワードを出したときの瞳で、なんとなくわかった。
例えそれが自分の指示のもとでも。