俺様☆姫様★王子様 2 【完】



って意気込んだのに。



「何がカインだ」


「…んんっ……」


更に冷たい視線が降ると、唇の動きを封じ込められてしまう。

「……ンっ……れっ……ん…」

喋ろうにも喋れない。
逃げようにも逃げられない。


舌は蓮の柔い舌に巻き込まれ、口内で追いかけられる。

腰はぴったりと密着させられてしまってる上に、後頭部を押さえつけられていて、身動きすることを許されない。


こんな状況イヤだと思う意に反して、体は素直なんだ。


段々上気していくの。

頭の中で渦巻いてた言葉も忘れてしまうくらいに。

初めは開けていた目も、視界が揺れはじめるんだ。




あぁ……。


蓮はきっと、カインにあたしが付いて来たのがイヤなんだね?
”カイン”というワードを出したときの瞳で、なんとなくわかった。


例えそれが自分の指示のもとでも。


< 238 / 438 >

この作品をシェア

pagetop