俺様☆姫様★王子様 2 【完】
存在価値
「痛いよ。痛いってば」
「………」
問答無用。とでも言うかのように、無言で外に出された。
太陽がガンガン照り付けて、明るさに目が眩むし。
あんなに遊んだし寝たのに、まだお昼くらい?
あっつ……ぅ…?
暑いと感じたのは気のせいか。
さっきの南国を想像してたあたしは、若干拍子抜けした。
何か足りないような……
あっ!!
カインだ!
カインが足りない。
蓮に起こされて、気付いたら宇都宮さんが居て。
だけどあたし、此処に来てからカイン見てない!
「ねぇ、カインどこ?」
思い出したから、前を歩く愛しい背中に話しかけた。
それなのに。
「…あぁ?」
超低い声で返事されたしっ。
しかも、また睨んでるぅ;