俺様☆姫様★王子様 2 【完】

だけど。


勝手なこと……?

お兄様の命に従ったって……。


「さっき宇都宮も言ってたが、俺は命令した覚えねぇ。………お前だろ。何が目的だ」


「何が目的とは人聞きの悪い。僕はお兄様の心の声を読んだまで。会いたかったんでしょう?”姫華”に」


姫華を強調したあと、ニヤリ、と口角をあげる。


「気安く呼ぶな」


短く突っ込む蓮。

っていうか。


っていうか………


っていうか!!!!


「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ?!」





思わず大声を出す、あたし。



二人の視線を一気に集めてしまって、余りにも鋭いそれに後退りしてしまう。


「……こ、怖いよ……;二人とも…」


「どうした」


「どうかされました?」


何でもないと言わんばかりに、普通に返された。

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