俺様☆姫様★王子様 2 【完】
目をキョロキョロ泳がせるあたしは、きっと挙動不審。
だけど決して蓮とは絡まらない。
わざとそうさせてるんだから。
それなのに、顎を更に持ち上げられる。
「……うっ…」
あの、痛いデス。
なんて言えないけど。
暗黒を取り払うべく、大王様が仰いました。
「こっち見ろ」
違った;
低い。低いのよ、声が。
これはきっと地獄ツアーの始まりなんだ。
暫くすると、もう一度低音が響く。
「こっち見ろっつってんだろぅが」
ダメだ。本当にもうダメだ。
超怒ってるじゃん。
諦めて、そろそろと蓮を見上げた。
「………」
「おい、何が言いてぇんだ」
「えっ?」
想定外の優しい声に、思わず空気にそぐわない間抜けな顔をしてしまう。
「ひとりで変顔してんじゃねぇよ、ったく」
はぁ、と溜め息が聞こえた。
呆れてるんだ。
顎を掴んでいた手が、離れる。