俺様☆姫様★王子様 2 【完】


肘はテーブル、顎を手に乗せてだらんと腰を曲げるだらけた格好。

いつもはそんなマナーの悪いことをしないのに、今日はいつもと何か違う。


カインにも宇都宮さんにも敵意剥き出しだったし。



ぼんやり蓮を見ていたら、艶やかな唇が動き出した。


「じゃあ食べさせて」


は?

食べさせて?

ナイフとフォークって二人分無かったっけ……。


って、あるじゃん!


ちゃんと目の前にセットされてるじゃん!
そのピカピカ光ってる銀食器、目に入んないの?





「あ、生ハム喰いたい」


「ぬ??」


「チーズのせて」


「ぬぬ?」


「なぁ、生ハム」


はいはい。ちょっと待ってね。
取り分け皿に生ハムを取って、その上にチーズをのせてクルクル巻いた。


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