俺様☆姫様★王子様 2 【完】
第四章 beleave
―――――――
―――――
―――
――――――
――



「……あぁ、……えっ?…あぁそうか、わかった。あぁ……はいはい。じゃあ後で」


ピッ



「はぁ………」








遠くで聞こえる、愛しい声。
だけど伝わる振動は近くて。


誰と話してるんだろう?

それは溜め息なんかも聞こえて、少し不機嫌そうな感じ。


重い瞼を伏せたまま、そんなことを微睡みの中で思っていた。



ん?



んんんっ?


がばっ!!


「あっ…………れ……?」


思いっきり起き上がる。


と………。


「ぴんぴんしてんじゃねぇか。ま、良い眺めだからそれも悪くねぇけど」


ニヤリと口角を上げて笑う蓮の姿が目に飛び込んでくる。

謎めいた言葉はちっとも耳に入らなくって。


光を浴びた髪がキラキラと乱反射して、浮かび上がる輪郭が綺麗過ぎて。


……うわぁ、この人かっこいい。


何度見ても見惚れてしまう、極上の男はあたしの彼氏。


< 334 / 438 >

この作品をシェア

pagetop