俺様☆姫様★王子様 2 【完】
手をついて半分起き上がってるあたしを、穴が空きそうな程ガン見してくる男前が約一名。
とりあえず笑ってみる。
「えへへ、えっと、おは…よ………って、ぎゃあぁぁぁぁぁぁっ!!」
慌てふためく、哀れな女が約一名。
その名も、チキン姫華。
ってまた自分で言っちゃったし。
バカだな、あたし。
ってそんな悠長な事言ってらんない!!
だってあたし…………
「なんでぇ~っ!?何も着てないじゃんっ」
バサッと頭から隠れるように被さるそれは、シーツ。
そして当たり前だけど、此処はベッド。
ってか、何で?
ホント、何で?
さっきから自棄にスースーすると思ったのよ。
そらするよね、真っ裸なんだもん。
青春ど真ん中のティーンが、ね。
あぁ……最悪。
蓮に酷い格好見られちゃったし。
ばっちり。
それも、ガン見。
あぁ、このまま透明人間になれやしないだろうか。
いやせめて空間移動を。
可哀想な乙女に、神様ヘルプっ!!