俺様☆姫様★王子様 2 【完】


それからあたしはキラキラ星のアイドルと、俺様二人に、くどいくらい説教をした。

いや、最早あれは演説に近かった。

……限りなく。

あたしが一人で延々、幼稚園児に教えるみたいに一から話したもんだから、二人供ぽかんとしていて、初めは抵抗を見せた蓮も、終いには口を閉じていた。

奏くんに至っては、普段のあたしと違うキャラだった所為か、口を開けてアホ面になりかけてたし;





ようやく落ち着きを戻したあたし。
それは、蓮の言葉通りとも言えることで。


「なぁ…、腹へった」


ぐう~


今お腹鳴らしたの、誰だ?


「はっ、色気のねぇ女」


「はぁ?」


「健康ってことじゃんか、ね?姫華ちゃん」


「っ!!」



………あたしか;


恥ずかしすぎて、睫毛を伏せてみた。


そしたら、幾らか優しい声で

「飯、行くか」


なんて、俺様が言った。





―――;

ドアを開けると、何故か天宮社長と鉢合わせ。
なんで奏くんの事務所に?ってかなりテンパったあたしと蓮。


だけど、”レン”のままの蓮が外出するのは危険だと、既にスタンバってた名波さんが寮へと強制送還したのはいうまでもない。


後から聞いた話によると、飛行機を降りてすぐに姿を消した蓮を、全員総出で捜索したらしい。

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