俺様☆姫様★王子様 2 【完】


「ダメだって!ちゃんとノックしなきゃ!礼儀だよ?」


焦るあたしに、蓮は首を傾げてる。


「ねっ、常識だよ?わかんないの?」


更に説教染みたことを言ってしまうあたしに


「あ?」


低い声を出す蓮。


「だって……」


あたしが口を尖らせていると


「ははははははっ!怒られてやんの~!」



中から笑い声がした。



はっ!!しまった!


思った時には遅かった。


「蓮が尻に敷かれてる~!」


そういいながら出てきた声の主。






「うるせぇよ、バカ。誰がケツに敷かれてるって?」


思いっきり不機嫌な声を出して、鋭い視線を飛ばす蓮。


その先には突如出没した”壁”。それを見上げると―――











眩しいほど美しい笑顔の、正統派アイドル、奏くんだった。




< 43 / 438 >

この作品をシェア

pagetop