俺様☆姫様★王子様 2 【完】
「…っ!!」
吃驚し過ぎて、声が出なかった。
そんなあたしを横目に、蓮はズカズカと奏くんの控室の中へと足を踏み入れていて。
「はぁ…」
溜め息をつきながら、中にあるソファーにどっしりと深く腰を下ろしてる。
あの……?
あたしどうすればいいカナ?
ぽかんと蓮を見ていたら、ふと手を握られる感触がした。
「ひゃっ」
「驚かせてごめんね?蓮と違ってあんまり良い楽屋じゃないけど、どうぞ!」
奏くんが手を引いてくれてるんだってわかった。
「あ、あ、あ、あのっ…スミマセンっ」
緊張でカミカミのあたし。
超恥ずかしいっ!
だけど、この状況からするととにかく入らなきゃだよね?
「………お邪魔いたしまする」
いいっ、いたしまするって!
あたし何言ってんのよ;
ロボットみたいにガチガチになったまま、今からあたし榛原 姫華っ!”アイドル要くん”の楽屋に潜入致しますっ!