アイシテルって言えなくて~大人女子と高校生の恋

恭平Side

眠れなかった・・・・
俺は松葉杖でトイレに行くようにして
エレベーターにのって
待合室に降りていった。



「恵美さんに悪いことした…」


メールをしようと思ったけど
やめた・・・・・。


 そんな気分じゃない・・・


最近心が揺れていたのは
数週間前に来たメールだった。



松尾 芽理衣


俺が初めて好きになって
全部が初めてだった年上の女だった……


『今さらメールなんかしてごめんなさい。
今札幌にいます…すごく会いたい…
もう一度 ヘイちゃんに会いたい…
メールでも…電話でも…待ってます。』


「今さら?何考えてんだ…
あの時 さんざん俺と離れたくないって
言いながら戻ったのは誰だった?」


スルーすることにした。
でも気になって…気になって…
芽理衣のことを思い出すとイライラした。


恵美さんと芽理衣が重なる。
自分勝手なとこもよく似てる
俺を利用して 俺の心が揺れたら
捨てる気な様子まで似てるように思った。


好きでもない男に抱かれる意味がわからない
そんなに寂しいのか
誰でもよかったのか
信じられなくなる……


芽理衣のように
急に去って行く・・・・
恵美さんだって医者なら
申し分ないだろう・・・・


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