アイシテルって言えなくて~大人女子と高校生の恋
今日…リハビリの帰り
芽理衣を見た。


一階の売店で 子供用のおもちゃを見てた。


「まさか…芽理衣…?」
他人のそら似だろう?
でもそのやつれた顔には
今も胸のどこかに残ってる芽理衣がいる。


札幌にいるって……
こんな近くにいるなんて……
心臓がドクンドクンといった。




「甲斐先生」


ちょうど通りかかった恵美さんの
医者の彼を呼びとめて
芽理衣が話しかけていた。


しばらく話して
芽理衣はエレベーターで上がって行った。


少しやせたけど・・・
昔本気で愛して
悲しい失恋をさせられた女


今もここに残ってる……
会ったらまたきっと芽理衣は
俺に抱いてくれって言うだろう。
一番愛してる人は変わらない…
俺はきっとどんなに頑張っても
一時しのぎの雨宿りみたいなもの…



「あれ?恭平くん?」


甲斐先生が俺に気づいて近づいてくる



大人でいい男・・・・・
男から見てもめっちゃカッコいい

「あの…さっきの人って……」
思わず質問した。



そして聞いた後で
聞いたことを後悔した……


「俺はどうしたらいい?」


真っ暗な待合室で頭を抱えた。
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