アイシテルって言えなくて~大人女子と高校生の恋
「累はいつもうちらのこと支えてくれたでしょ
二人のなかで連絡係もしてくれた。
あの時ずっと待ってた私に
隠れて付き合ってくれてたんだって…
私三時間待ってた……
だけど甲斐は来なかった。
累がね・・・
『俺がおまえに恋したのは
絶対甲斐より早いんだぞ』って……
共通の夢が持てなかったから…近づけなかったって」



甲斐のすすり泣きが聞こえた。


「マジ・・・・?俺
なんもしらないで………」


「いいよ…知らなくたって…
言うつもりなんかなかったんだ。
累が音色のパパになってくれたから…
私も累と一緒に生きていくことを
選んだから……」




「私にもし・・・
この先何かあったら……
お願い……音色を……
私たちの音色を………」



「あたりまえだよ。
安心して・・・・・。」



二人の泣き声が聞こえていた。



私・・・・
私は…どうしたらいい?



「ごめん…婚約者いるのに…
こんなこと言って…私はずるいね……
甲斐が悩むのわかってて……
ごめんなさい……卑怯者で……
こんなことにならなかったら…
言うつもりなかったんだ………」



「今は何も言うな・・・・」


甲斐の声を聞いて
私はやっと歩き出した。


 どうするの?私・・・・・
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