アイシテルって言えなくて~大人女子と高校生の恋
「四年間見ていてさ
恭平は札幌に帰らなかったよな。
もちろん恵美もこっちには
きてなかったし
一度も会ってないはずだよ。
メールと何かで連絡をとってたのかも
知れないけれど
それでも四年のブランクで
恭平が言ったように
恵美を好きだって言うなら
二人は真剣にお互いを想ってるって
俺…考えたんだ。
恭平は奈々の宝物で
うちのメグみたいな五歳も年上の
嫁はガッカリしちゃうだろ?
俺だってこれからどうなることも
わかんない恭平と
結婚させるというのも
親としては複雑だけれど…
でもさ……
俺たちの必死で育ててきた子供たちなら
信じてやっていいかなって
思うんだけれど……
もしも…二人が
どうしても一緒になりたいって
言ってきたら……
俺は許したい…応援したいって思う。
奈々はイヤか?」



「そんな突然そんな……
メグちゃんは美人だし賢いし…
恭平みたいな若いあんちゃんには
もったいないでしょう?」



「でもメグが恭平を愛してるなら…
それもいいんじゃないかって……
俺達の宝物が…愛し合うなんて
素敵じゃん?」



「じゃんって……」



「無理強いはしないよ。
奈々が納得したら考えればいいよ。
恭平だって就職決まらんと
一人前とは言えないからな。」
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