携帯小説的恋
「あ、そうだ、ジウ、あんたこの双子達と遊園地に行きたくない?」

マノさんが、さも、今思いつきましたって顔でサラリとジウさんを誘った。

「遊園地?」

「そう、プールとか、ジェットコースターとか、みんなで楽しく遊ぶとこ」

「オウ、アミュズメント、テーマパークね。行きたいです」

「じゃ、決まりね。

星野さん、一人じゃ双子のお守り、大変でしょ。

これ、おまけに付けちゃう」

「え、あ、はい!」

星野さんが、顔を真っ赤にして返事した。

「で、玲。

あんたは今日遅刻したから、ペナルティ」

「えぇ~、十五分、遅れただけだぜぇ~」

「社会人としての自覚が足りん。

罰として、この可愛いお嬢さんと遊園地に行くこと」

「は? それでいいの? それって、罰っていうより、何のご褒美?」

「何言ってんの、れっきとした罰よ。

あんたは、遊園地レポートのネタにされるのよ。

わかってないわね……」
< 197 / 205 >

この作品をシェア

pagetop