みつあみ少女にティアラを乗せて ж2部

藤咲さんはやはり、という顔をして、ふ、と息をはいた。


あおいもため息をついた。
…松永さんといい依鶴といい。なんで立て続けに嫌なことが起こるの?

藤咲さんは何があったか聞かなかった。


「あたしきっとなんかとり憑いてるよ」

あおいはむっつり呟いた。
フランスなんかに来てからもう不幸続き。
いや、もう、池野くんから逃げ出してしまったその時から。


「お祓いにでも、行きますか?」


藤咲さんは可笑しそうに微笑んだ。


「…お祓いしたって、状況は変わりないですけどね…」


「しかし、気分転換にはなると思いますよ」



気分転換…。



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