みつあみ少女にティアラを乗せて ж2部


「ああ?カメラっ…てこれのこと?」


「う、うん」



なんとかかんとかたずねることが出来たあおいは、手に汗握りながらずっとドキドキしていた。
池野くんと目も合わせられないあおいに、池野くんはカメラをあおいの間近に見せ付けた。


「わっ」


「はは!すげえだろ?小遣い貯めて買ったんだよ」


目の前のカメラ越しに池野くんの自慢げな笑顔が見えた。


「う、うん、すすごい!カメラ……す、好きなんだ?」


「まあな」
池野くんは大事そうにカメラを鞄にしまいながら言った。
「俺、カメラマンになるからさ」

「“なる”なんて断言して!」

綾が苦笑いした。

「うるせーっ“なりたい”じゃなれねんだよ!分かるか?宮坂はバカだから分かんねえな!とりあえず俺は、有言実行タイプだからよ」


「はあ?だーれがバカだってえ?ねえあおい」


綾は怒りの笑みを広がせた。


「え、えと……でもたしかに綾、成績悪かったじゃん」


「こらっ!あおいいーっ」


「あははっやめて」


三人は、楽しく笑った。
あおいは無意識に感じていた。
まるで美並高校に帰ってきたみたい。
フランスの超豪邸の中だけど、
今 ここは美並高校だ――。


< 44 / 67 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop