弱いあたし
「あはは!超面白い!」
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴った。
「さ、授業始まるから戻るよ!」
「あっ、あたし片付けてくから先生に言っておいてっ」
「すぐ来るのよ」
「はい」
友美だけトイレに残って他の人は戻った。
「・・・」
沈黙が流れる。
「友美」
あたしは友美に話し掛ける。
でも返事は返ってこない。
「・・あたしの独り言だから気にしなくていい。あたしは友美を信じてる。友美はこんなことするはずないって信じてるから。・・ごめんね・・。巻き込んじゃって・・・」
あたしはドアに向かって泣きながら話し掛ける。
ガチャッ
ドアの開く音。
友美は背中を向けている。
「・・たまたまドアが開いただけだから。あたしが開けたわけじゃないから。あたしが戻ってから開いたから」
そう言って友美はバタバタと教室まで走って戻った。
友美・・。ありがとう・・・。