ivory
福岡から高速バスに乗って数時間。
私が生まれた街がある。
ジリジリと肌を焼く強い紫外線と高過ぎる気温。
高い建物はあんまりなく、路面電車がゆっくりとした速度で走っている。
大嫌いで帰りたくなかった街。
でも久々に帰るとほとんど変わらない風景が懐かしかった。
繁華街に着くとコインロッカーに荷物を預け、近くのカフェに入る。
盆休みなだけあって学生や家族連れで店は混雑していた。
「ご注文はお決まりですか?」
目がぱっちりして小さい口の可愛いウエイトレスが水を運んできた。
懐かしいイントネーション。
この街で18歳まで暮らしていた。
あの頃はこの訛りまで嫌いだった。
と言うか、実家が嫌いだった。
「アイスカフェラテ下さい。」
訛りを久々に聞いたからなのか、何だか変な感情が湧いてきた。。。
携帯を赤いバッグから取り出し電話帳を開き、発信ボタンを押す。
呼び出し音を8回聞いて切ろうとした時――
「はい、加納です。」
登録していないであろう番号に戸惑っている女の声。
「もしもし、私・・・」
「美沙・・美沙なのね?」
私が生まれた街がある。
ジリジリと肌を焼く強い紫外線と高過ぎる気温。
高い建物はあんまりなく、路面電車がゆっくりとした速度で走っている。
大嫌いで帰りたくなかった街。
でも久々に帰るとほとんど変わらない風景が懐かしかった。
繁華街に着くとコインロッカーに荷物を預け、近くのカフェに入る。
盆休みなだけあって学生や家族連れで店は混雑していた。
「ご注文はお決まりですか?」
目がぱっちりして小さい口の可愛いウエイトレスが水を運んできた。
懐かしいイントネーション。
この街で18歳まで暮らしていた。
あの頃はこの訛りまで嫌いだった。
と言うか、実家が嫌いだった。
「アイスカフェラテ下さい。」
訛りを久々に聞いたからなのか、何だか変な感情が湧いてきた。。。
携帯を赤いバッグから取り出し電話帳を開き、発信ボタンを押す。
呼び出し音を8回聞いて切ろうとした時――
「はい、加納です。」
登録していないであろう番号に戸惑っている女の声。
「もしもし、私・・・」
「美沙・・美沙なのね?」