幕末〓冷血の鬼
その後、この話を隊士達にもした。


「京に火を放つなんて馬鹿な事考えますね。長州も。」


総司は目が笑ってねえ笑顔で言った。


「全くだ。禁裡さまを誘拐するなど罰当たりな事だ。」


「密会は、池田屋。今日の夜です。」


山崎がそう言うと、山崎と同じく密偵をしていた男が眉を寄せた。


「池田屋だと?私は四国屋と聞いた。」


「歳どうする?」


山崎と男の話が違い近藤さんは青ざめた顔で聞いてきた。


「私は四国屋だと思います。」


山南さんは、メガネをかけ直し言った。


確かに四国屋の方が長州が使っている料亭で可能性が高い。


だが俺は池田屋だと思っていた。


「俺は池田屋だと思う。」


俺がそう言うと山南さんはピクリと眉を動かした。
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