幕末〓冷血の鬼
あっ……そうか。


「龍馬さんが言ってた言葉だ。」


「お嬢ちゃん、龍馬を知ってるのか?」


男の人が、私に首を傾げて聞いてきた。


「はい。知ってます。貴方は?」


「龍馬は俺の弟子だ。」


「龍馬さんの師匠!?」


思ってもみない言葉を言われポカーンとしている私に対し男の人は、コクンと頷いた。


「ああ、そうさ。そう言えばお嬢ちゃん。お名前は?」


「恋花です。」


「恋する花で恋花、良い名前だ。俺は勝 海舟。」


「勝さん。龍馬さんの師匠って事は倒幕派ですか?」


私がそう聞くと勝さんは首を横に振った。
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