幕末〓冷血の鬼

江戸へ

あれから数日が経ち、俺らは江戸に行くことが決まった。


幕府軍艦藤山丸に、乗るころには腕は動かないが近藤さんは歩けるようになっていた。


「歳、江戸で戦をやり直さねえとな。」


近藤さんは遠くなっていく大阪を眺めながら言った。


「ああ。」


(負けたなんて思っちゃいねえ。)


最後は幕府が勝つ。


俺はそう思っている。


「土方さん!!」


後ろから慌てた声が聞こえ振り返ると恋花が顔を青くして走ってきた。


「どうした?」


「山崎さんが………山崎さんが!!」


「落ち着け恋花。山崎の部屋に行く。」


恋花の肩を掴むと少し落ち着いたのか、ゆっくりと頷き、俺と恋花は山崎が寝ている部屋に向かった。
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