幕末〓冷血の鬼
「………あ。」


私が振り返ると斎藤さんは目をパチパチさせている。


「どうしました?」


「いや……なんでもない。谷、お前もあとから土方さんと話をすることがある。今は部屋にいろ。」


「わかりました。」


私がそう言うと斎藤さんは、コクッと頷き原田さんと永倉さんを連れて行ってしまった。


外をみると雪がハラハラと降っている。


(もう3月なのに…)


私は手を伸ばし振ってくる雪を手に乗せた。


だが雪はすぐに自分の手の上で溶けて無くなってしまう。


それはなんだか寂しい気持ちにさせた。


私は雪を見ながらゆっくりと部屋に戻り土方さんが呼ぶのを待っていた。
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