幕末〓冷血の鬼

甲州へ

あれから一週間が経ち、とうとう甲州へ出発する日が来た。


「いよいよだな、歳。」


近藤さんは、着物を着て空を見上げた。


空は薄暗く今にも雪が舞い降りて来そうな空だ。


新八と左之は、まだ悩んでいるのか眉間にシワを寄せ、苦虫でも噛んだような顔で俺達を見ている。


「近藤さん、くれぐれも無理はしないようにしてくれ。長州の奴らは外国製の強力な武器を持っている。下手をすれば俺達は皆死んじまうぞ。」


俺がそう言うと近藤さんは眉にシワを寄せた。


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