幕末〓冷血の鬼
「それにしても、恋花君が来てから1ヶ月経つんだな。早いもんだ。壬生狼組には慣れたかい?」


「もうそんなに経つんだ…。慣れましたけど、まだ隊士達には避けられてるみたいで。」


そう言うと原田さんが笑った。

「それはあれだろ?土方さんの小姓に手を出したら殺されるとでも思ってるんじゃねえか?何たって泣く子も黙る鬼の土方だからな!」


「左之助、俺に喧嘩を売っているのか?」


土方さんは、そう言って鞘に手を掛けている。


「ちっちげえよ!」


原田さんは慌てながら紛らわすようにご飯を口にかき込んだ。
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