幕末〓冷血の鬼
「眩しい…」


蔵から出た恋花は目を細め下を向いた。


「ずっと暗い所に居たからな。」


明るい所で見た恋花は、大人びた顔立ちをしている。


色気は、無いが今まで会ってきたどの女よりも美しいと思った。


「あの?どうかしましたか?」

恋花の声にハッとし俺は、何も言わず歩いた。


(何故だ?)


女なんて皆一緒だ。


恋花だって例外ではない。



(どうして此奴の目に引き寄せられるんだ?)
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