【番外編】ご主人様は†ヴァンパイア†
風が舞い上がる。まるで大蛇のように俺の周りに絡みつく。


手を前に伸ばし、首を絞めるようにぎゅっと握った。


するとヤンキーの一人が苦しそうに呻き、足が地面から離れた。


「おい! 大丈夫か! おい!」


心配そうに見つめる二人。空中でもがき苦しむヤンキーは、言葉を発することもできない程真っ青になっていた。


『下等な人間め。死を持って存在を償えばいい』



苦しみ呻く姿を見ると、腹の奥から笑いが込み上げてくる。


ああ、快感だ……



「止めて怜央ちゃんっ!」



茜の声が聞こえ、一瞬にして頭が真っ白になった。
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