君への距離~クリスマスの奇跡~
「雪だね~」
「うん、星も出てるね」
砂浜に座って、2人そろってフードをかぶって、
海と、雪と、星を見ていた。
「2つ並んでるのはふたご座かなぁ?
あれはおっきいから火星とかそうゆー惑星系だよ!」
杏のめちゃくちゃな天体観測を翼は微笑んで聞いていた。
杏が言うなら6月のふたご座も見える気がしたし、
点滅している飛行機の赤い光も惑星にすべきだと思ったからだ。
ぼんやりと空を見上げていた翼は、ふと自分のデニムのポケットに四角い違和感を感じてハッとした。
―ああ、安心してすっかり忘れてた。