今宵 知らぬ円舞曲 歌われぬ旋律 まるで御伽噺。
「って、意味がふたりの間には、
込められていたそうよ」
「へぇ、なんか不思議だね」
「ね」
「だって、僕たちみたいに、
男の子同士で、ちゅーをするの?」
「えぇ、これは歪んだ恋のお話だから」
「へぇ」
ふたりは、ぼんやりと分からないと、
首をかしげた。
「このお話、続きがあるんだけど、
……まだ、貴方たちには早いわね」
「そうなの?」
「えぇ、また今度にしましょう。
そのうち、貴方たちが大きくなったら」
エドのおばさんは、
ふたりを玄関にやった。