君の隣で ーセンセイとアタシー


ただ俺の胸に身体を預けていた


「和奏…?」

「………」


俺が声をかけでもギュッとジャケットを掴むだけ


「じゃぁ…真壁センセ後頼みます」

「あぁ…お大事に…」


俺の車の助手席に乗った(乗せた)和奏はただじっと窓に視線を向けていた


真壁が「藤咲もな」って言ったけど、なんの反応もしなかった


何されたんだ…和奏


アクセルを踏み込んで家に急いだ

急ぐ中でも俺は和奏の空いた手に俺の手を重ねた


和奏はなんの反応もしなかったけど、俺がそうしたかったんだ


何の理由もないけど




< 205 / 345 >

この作品をシェア

pagetop