君の隣で ーセンセイとアタシー
一瞬にして和奏の笑顔は消えて、和真おじさんの鋭い目線が俺を射抜く
「ま、待って下さい…確かに俺…いや僕が原因で和奏さんとは別々に暮らしてはいますが…いずれは…」
「いずれじゃダメなんだよ」
「っ」
「和奏は私たちに心配かけまいと引きつった笑顔を浮かべるんだよ…それが辛いんだ」
「…」
「君だってわかるだろ?和奏は自分が辛くても誰かのせいになんかできないんだ…君とはじめて登校する時のバスでのことも…君を庇ってた、自分が悪いんだって…」
「…」
「これ以上和奏を苦しめたくないんだ…だから、お願いだ、婚約破棄してくれ」