君の隣で ーセンセイとアタシー
「和奏……」
お母さん、志乃さんやお父さんにもこれ以上迷惑をかけたくないから笑顔で言った
「大丈夫だよ?佐山医師もいるからさ、ね?」
完全看護の特別室だからと渋るお母さんを納得させた
本当は気を使ってほしくなかった
悪いのは…あたしなんだから…
お母さんと志乃さんが病室を出て行くとあたしはベッドに潜った
堰を切ったように涙が溢れてきた
あの時の嫌悪感が蘇ってきて身体が震えてきて、だから余計にお母さんたちには戻ってきてほしくなかった
みっともないところを見てほしくなかった