偽りの代償
再びキミに・・
俺はそのまま立ち尽くした・・・


彼女は俺を憎んでる・・愛してると言ってもきっと信じてくれない・・

でも・・このまま何もせず、のんきに過ごすなんてできない・・・

必死に探してようやく再会できた・・そして生きていてくれた・・

俺はこの機会を逃したくなかった・・俺がいることで苦しむなら、もう二度と現れないのが一番なのかもしれない・・・本当にそうなら、最終的にはそうするつもりだ・・。




だが・・何かをしたかった・・殴られたっていい・・罵られたって・・それで少しでもゆいの気がはれるなら・・何でもすると・・。


できたら・・もう一度ゆいの笑顔がみたい・・・


俺はそれからこの近くのいろんな店に聞いた、車椅子の客がくることはないかと・・・


そして、くる事がある店を調べ、またゆいが来るかもしれないと思い、張り込むことにした・・・そして、何度目かでやっと訪れたことがあった・・そこの店はゆいのことをよく知っているらしい・・そしてそこのウエイターがあの後藤と友人のようだった。




再びおれが現れれば、またこの前のように雰囲気が悪くなりそうで、俺はこっそり見つからないようにしていた・・。


隠れて二人を見ていた俺は惨めだった・・ゆいは後藤のまえでは笑顔だった俺に向けるあの顔じゃない・・・


二人が席をたったあと・・俺は後藤の友人らしいウエイターにさり気なくきいた・・いいカップルだとほめながら・・・そしたら笑顔で話してくれた・・仲のいいカップルで今どこの大学に通っているのかも教えてくれた・・・聞き出すときはすごく惨めだった。












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