黒い天使―私と天使の秘密な関係―
「気にすんなよ」
後ろから声を掛けられ、肩をポンポンと軽く叩かれた。
体がビクンとなり、椅子ごと振り返ると、そこには村上先輩が立っていた。
笑顔で私を見下ろす村上先輩。
こんな時でも私の胸はドキドキと煩く鳴っていた。
「村上……先輩……」
そう声を出すのがやっとで……。
ホッチキスを持ったままの手は微かに震えていた。
「あの人はさ……」
と、言って、村上先輩は目線を川上さんに向ける。
「新人の子をイジメて楽しんでるだけだから……。自分のストレス発散と若い子への嫉妬。今までも川上さんにイジメられて何人辞めたことか……」
そう言った後、"ふぅ"と小さく溜め息をつき、笑顔で私を見る村上先輩。
「だからさ、気にすんなよ」
「…………あ、はい……」
私はそう小さく返事をした。