─ Alice ?─
どうしよう、
逃げなくちゃ。
ここにいたら
何かされてしまう。
身の危険を感じ、
体がガクガクと
震えてしまう。
『そんなに震えて、
可愛いですねえ………』
ガシッ
両肩を強く掴む
シロウサギさん
「いっ…いやぁっ」
思わずそういって
しまった。
が、それを聞いた
シロウサギさんの妖笑は
深まった。
『…アリスは私を
誘うのが
お上手ですね。
その甘い声で
鳴くアリス。
考えるだけで
ゾクゾクする。』