生徒会とメガネっ子
綾は教室に入って呆然とした。

「な・なんでアンタがここにいんのよ!!」

綾の視線の先には昨年、進級と同時に引っ越したはずの慧市がいた。

「なんでって…そりゃあ…」

「これでアンタとはおさらばだと思ってうきうきしてたのに!」

「…ひでえな、おい。」

慧市は苦笑いをした。

「なんでここにいんのよ!」

「…実はな…」

そういって慧市は話し始めた。

どうやら、最初はお父さんの仕事の都合で引っ越すことになっていたのだが、お父さんだけ引っ越せばよくなったらしい。

「ま、そんなわけでよろしく。」

「…」

綾は返す言葉もなく、ただその場に立ちつくしていた。

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