狼彼氏×天然彼女
「ほんと?!じゃあ一緒に踊ってくれる?!」
「……え、」
「あたし栗丘高校に通ってるんだけど、格好いい男の子いないからさ〜♪ね?いいでしょ?」
しつけーな…。
ってか顔なんか大して可愛くねえのに品定めなんかしてんの?
「でも彼女がいるから」
「うぞ?!誰?!何処?!」
俺は実紅を
そっと引き寄せた。
「…この子♪」
「……っう、」
実紅の顔を見た途端顔が曇り始めた女。
「だから、ごめんね」
「…い、いいえ♪」
そう言いその場から去った。
女が立ち去ると実紅は俺から体を離した。
「実紅?」
「あたしに言ってくれないのに
他の女の子には言うんだね?!」
やっべ…
実紅、涙目じゃん。
「似合ってないなら…似合ってないってはっきり言ってよ……」
ちげーんだよ、
あれは…
「舜の…ばか……」
実紅は体育館から
出て行ってしまった。
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