キミのとなりで
「・・・なんなの、アイツ。人の話を最後まで聞かないでどっか行っちゃって!!」

「やっぱり、松本君って絶対詩織ちゃんに気があるって!!!!」

さっきの会話をずっと聞いていた遥がニヤニヤしながら言ってくる。

「イヤ、ないない!!」

「そんなことないって!!だって松本君、詩織ちゃんの為に委員会は入れって進めてくれたじゃん!!これは絶対気があるって!!」

「・・・確かに、委員会に入れって進めてくれたことには感謝するけどさぁ・・・いきなりあだ名で呼ぶのもどうかと思うんですけど・・・やっぱ遊び半分でしょ!!」

こうして口では松本を軽蔑しているが、本当は委員会のことについて教えてくれた松本に少し感謝をしていた。



「では、どの委員会に入りたいかアンケートを取ります。」

1時間目が始まると、早速委員会のアンケート調査が開始された。

『・・・やっぱり美化かな・・・でも、受験の時に・・・』

詩織は係りにしようとしたが、やはりまだ頭では委員会に入ろうか悩んでいた。そのとき、ふと思い出したのが、

『ちなみに俺は生活委員に入るぞ!!どーしてもって言うんなら、一緒に風紀委員になってやってもいいけど??』

松本のことが頭に浮かんできた。

『イヤ、あたしはあたしで決めるのよ!!とりあえず、第1希望は美化係にして第2希望を保健委員会にしよう!!』

と、少し迷ったが、やっぱり第1希望は係にしたのだった。
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