言葉にできない想い。
真実。
チャイムが鳴ったころ。

あの羽田くんが教室に入ってきた。

―改めてみるとかっこいいなぁ。

目で羽田君を追っていたら

隣に来た。

―え??

黒板をよく見たら、隣は羽田君だった。

「あ、また会ったね。ってか、おんなじクラスだし会うか!!」

そう言って大きく口を開けて笑った。

不覚にもドキッてしてしまった。

「よ、よろしく…」

うまく顔が見れずに小声で言った。

「うん。よろしく。」

そう言って、初めて見たときと同じ目をした。

あの、さびしそうな。

切なそうな。


―なにがあったんだろう。

入学早々、気になる人ができてしまった。

そのおかげで、入学式はボロボロだった。

(詳しくは聞かないで…)



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