奇蹟のはじまり
いつかの
和也Side

「この間は翔の前だって

いうのに、取り乱して泣

いてしまった。情けない

よな」

『そんなことないよ』

智は困ったように笑った

後で、ためらいがちに言

いました。

『かずは…知ってたんだ

ね』

「翔さんのこと?」

『うん。いつから知って

たの?』

「翔さん達がいなくなる

最後の日。智と翔さんを

二人きりにしようって潤

くんと雅紀で決めてたの

に、偶然聞いてしまった

たんだ」

『そうだったんだ』

「生まれて間もなく亡く

なった俺の兄さんって翔

さんだったんですね」
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