奇蹟のはじまり
再会
潤Side

この街に引越してきたの

は偶然でした。

親の仕事の都合での引越

しでした。

僕には小さい頃から人に

はない能力がありました

。そのことでいじめられ

たこともあった僕はいつ

からか人に本心を話さな

い、そのかわり集団の中

ではつかず離れず関係を

築く子供になっていまし

た。

引越したその日、散歩つ

いでに街を散策していた

僕は今まで見たことがな

い大木を見つけました。

懐かしい。

何故かその時、そう感じ

たのです。

胸の中が疼くような、思

い出したいのに思い出せ

ないもどかしい懐かしさ

でした。

僕は無意識にその木の表

面を撫でました。
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